乗り物酔いの原因となるニューロンが特定された

乗り物酔いの原因となるニューロンが特定された

運動から得られる情報は、内耳から脳の「前庭核」と呼ばれる部分へ伝わり、この部分は乗り物酔いにおいて重要な役割を果たします。UAB Institut de Neurociències (INc-UAB) とワシントン大学の研究者らは、マウスでこの不快感を引き起こす特定のニューロンを同定しました。研究グループは、短時間かつ繰り返し回転させられたマウスの前庭核の細胞を分析し、VGLUT2タンパク質を発現するニューロンが乗り物酔いの症状において重要であることを実証しました。著者らによると、これらのニューロンは回転による乗り物酔いの影響、例えば食欲減少、体温低下、運動量の低下、条件付け味覚回避(回転の時間に近い時に導入された味への嫌悪)などに必要です。

この研究は PNAS に掲載され、オープンアクセスの論文は「Vestibular CCK Signaling Drives Motion Sickness–Like Behavior in Mice(前庭CCKシグナリングがマウスの乗り物酔い様行動を引き起こす)」と題されています。

Life Science News from Around the Globe

Edited by Michael D. O'Neill

Michael D. O'Neill

バイオクイックニュースは、サイエンスライターとして30年以上の豊富な経験があるマイケルD. オニールによって発行されている独立系科学ニュースメディアです。世界中のバイオニュース(生命科学・医学研究の動向)をタイムリーにお届けします。バイオクイックニュースは、現在160カ国以上に読者がおり、2010年から6年連続で米国APEX Award for Publication Excellenceを受賞しました。
BioQuick is a trademark of Michael D. O'Neill

LinkedIn:Michael D. O'Neill

 

サイトスポンサー

生命科学出版部 発行書籍