「普通の脳」は存在しなかったことを表す、指紋のように違う脳のイラスト

自閉症とADHDが重なるベン図のイラスト

向かい合う二つの脳回路のイラスト

音叉と五線譜で表した「環境を調律する」イラスト

ニューロダイバーシティ:脳はみんな違う——最新研究が明かす神経多様性の科学

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ニューロダイバーシティ:脳はみんな違う——最新研究が明かす神経多様性の科学

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「普通の脳」は、最初から存在しなかった。——「治す」から「環境を調律する」へ。

自閉症とADHDは、本当に別々の「病気」なのでしょうか? 診断名のあいだに引かれた線は、脳の現実とどこまで一致しているのでしょうか。

自閉症と診断された子どもの約30〜50%はADHDの基準も満たし、ADHDの約10%は自閉症の基準を満たします。100万人規模のゲノム解析は、診断名の壁を越えて共有される遺伝的な土台を描き出しました。さらに、脳のつながり方を個人ごとに描く最新研究は、同じ「生きづらさ」の裏に、真逆の脳回路が隠れている可能性まで示しています。

■ 発売情報
  • ペーパーバック版:2026年10月13日発売(すぐにお求めいただけます)
  • Kindle版:2026年10月28日発売(予約受付中・予約価格980円)
■ 本書でわかること
  • 「正常」と「異常」の境界線が引けなくなった理由:診断名の線引きが、なぜ生物学的な現実とズレるのかがわかります。
  • 「犯人遺伝子」が存在しない理由:数百万の小さな変異と環境が織りなす、遺伝と環境のほんとうの関係を理解できます。
  • 平均値に消されてきた「あなただけの脳地図」:一人ひとりの脳の“指紋”を描く最新の脳科学を知ることができます。
  • 同じ診断名に隠れていた二つの脳:接続が弱いタイプと強すぎるタイプという“真逆の配線”と、それぞれに合う環境の違いがわかります。
  • 脳は孤立した計算機ではない:シナプス・免疫・睡眠・代謝など、からだ全体とのつながりを学べます。
■ 本書の特徴

本書は全10章で構成され、遺伝子・脳ネットワーク・脳オルガノイド・免疫・睡眠・代謝まで、神経多様性(ニューロダイバーシティ)をめぐる最新の一次研究を一冊につなぎ、一貫したストーリーとして描いています。専門用語はていねいにかみくだいて解説し、巻末には重要用語集と参考文献一覧を掲載。各章にはイラストとマンガ、図解(インフォグラフィック)を添えています。研究の限界や未解明の点も、正直に明記しています。

■ こんな方におすすめです
  • 自閉症・ADHDなど発達特性のある本人・ご家族・支援者の方
  • 教育・福祉・医療・人事など、多様な脳と向き合う現場の方
  • 「自分の脳の個性」を科学の言葉で理解したい方
  • 脳科学・ゲノム科学の最前線を、やさしく知りたい方

「脳はみんな違う」。その事実を、診断名ではなく科学で受け止めたとき、私たちの社会のデザインは変わりはじめます。あなただけの「脳の旋律」を、世界とともに奏でるために。

※本書は一般向けの科学解説書であり、診断・治療に代わるものではありません。健康上のご相談は専門の医療機関へお願いします。

■ 各章の概要

第1章 「普通の脳」なんて存在しない——診断を超えて広がる脳のグラデーション

「苦手は怠けではない」という発想の転換から、診断名の線引きがなぜ現実とズレるのかを解説します。
100万人のゲノム解析が示した、診断名の壁を越える共通の遺伝因子を紹介します。

第2章 運命は遺伝子で決まらない——ゲノムが描く「あなたらしさ」の地図

数百万の小さな変異と、まれだが強力な変異が織りなすゲノムのモザイクを整理します。
環境がスイッチを押す「負債閾値モデル」で、同じ遺伝子でも結果が違う理由に迫ります。

第3章 脳の配線は指紋と同じ——大規模スキャンが暴いた「つながり方」の個性

平均化が捨てていた個性をすくい上げる、脳の「指紋」の描き方を解説します。
1万人超のスキャンが見つけた、自閉症とADHDの共通点と“真逆”の回路を紹介します。

第4章 同じ診断名、真逆の脳——自閉症の中に隠れていた二つの顔

マウスと人間をつなぐ研究から、自閉症の中の「二つの極」を明らかにします。
低接続型と高接続型を分ける分子の違いと、脳に合う環境の選び方を解説します。

第5章 培養皿の中の小さな脳——別々の道が一つに合流する瞬間

脳オルガノイド(ミニ脳)が見せる、胎児期の「分岐」から「収束」までのドラマを追います。
脳の発達を指揮する“上流の指揮者”の正体に迫ります。

第6章 脳は孤立していなかった——シナプス・免疫・遺伝子が交わす秘密の会話

シナプスと免疫の意外な関係を手がかりに、脳が全身と対話している姿を描きます。
毎日の暮らしが脳をどう調律するのかを、ミクロな細胞から日常へとつなぎます。

第7章 あなただけの脳地図——平均値に消された個性を取り戻す

17のネットワークで描く、世界に一つだけの脳の指紋を紹介します。
全員を一つの型に押し込む「均一性の罠」の正体を明らかにします。

第8章 「遺伝か環境か」の問いが見落としていたこと——診断の変化が教える真実

「二択」で考えるほど本質から遠ざかる理由を整理します。
選択的配偶や、早期診断と後期診断の二つの物語から、診断の変化が示すものを読み解きます。

第9章 脳の個性は、からだ全体の物語——睡眠・代謝・免疫とのつながり

14の特性をつなぐ5つの遺伝因子と“p因子”から、心とからだの共通設計図を解説します。
診断名より「その人の極性」を見る、健康維持と社会デザインの変化を描きます。

第10章 「直す」から「調律する」へ——研究が開く、誰もが生きやすい未来

すべての発見を一つに集め、多様性という美しいシステムとして描き直します。
教育・職場・セルフケアで始まっている「環境を調律する」発想と、これからの未来を展望します。

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