曽て在職中に駒場キャンパスにある大学院を兼担していたことがありました。文系と理系が融合した総合文化研究科という大学院で、その中に生命環境科学系というグループがありました。
植物を対象に研究されている先生が何人もおられて、学位審査などの集まりでは新鮮味のある話題に学ぶところがたくさんありました。「環境」というキーワードも魅力的です。
実は私、1970年代に大学院の進学を考えていた時期、環境についてやりたいと、筑波大学大学院を受験したことがあります。
筆記試験はよく書けていたはずですが、面接であっさり不合格になりました。
環境科学へ進んでいたら、今頃どうしているかな、想像できないです。
時代は飛んで話も変わりますが、拙宅の庭にある木はいま、伸び放題になっています。
何年か前にあることに気づいて、それ以来、近隣の迷惑にならない範囲で森林化を目論んでいます。庭の一角にエゴノキがあって、元気に育つので毎年剪定していました。
春先に新芽が出ないうちに枝を切ってしまうのが良いのですが、ある年に新緑の季節になってから枝切りをやってしまいました。下の方の切り口から液体が噴き出してくることには、さほど驚かなかったのですが、炎天下てっぺんから雨のように降りそそぐ現象には唖然としました。そのつもりになって調べると、太陽光が強いときは、木の頂上付近から噴出する水は半端ではない量です。地中に張った根から水を汲み上げて散水しているのです。グリーンカーテンなどという言葉がはやりましたが、ゴーヤなんかは見た目だけで、散水効果はあまりないです。地下水まで届くような根を持った木ならではの驚くべき能力です。
我が家はここ最近、もっさりと木に囲まれた一階では夏場でも冷房がいらなくなりました。
バイオテクノロジー近未来の提案です。
生きた樹木で住宅をつくりましょう。
生きた植物だと枝や根が好き勝手に伸びて不都合だというならば、そこは遺伝子発現を上手くコントロールして植物体の構築に方向性を持たせるわけです。住宅として好ましい位置に枝や葉をもってくれば、あまり邪魔にはならないでしょう。何で発現制御するかというと、いろいろ考えられますが、この場で話題にする限り、やはり抗体でとしておきましょう。
形態形成に関わる分子に対する機能的抗体は、基礎研究に頑張ってもらい詰めていきます。建物の外壁のように成長する樹木はそれほど難しくないように思います。実際の住居はテントでも高層住宅でも、樹木の外壁の内側に好きに作れば良いです。それからもうひとつ、太陽光パネルを微小化して基質にすれば、モザイク状に葉っぱに組み込むことが可能です。気孔の数とバランスよくつくれば、冷却によって発電効率も良くなり、住むに十分な電力も期待できます。
