科学者たちが広大な遺伝データベースを分析:2700万年前、ある真菌作物が完全にアリに依存する進化の物語

2024年10月3日、スミソニアン国立自然史博物館の研究チームが科学誌Scienceに発表した論文で、アリと真菌の農業的共進化の詳細が明らかになりました。論文のタイトルは「The Coevolution of Fungus-Ant Agriculture(菌類とアリの農業の共進化)」です。スミソニアン国立自然史博物館の研究チームが発表したこの論文は、アリと真菌の農業的共進化の詳細を解明しました。

アリが農業を始めたのは6600万年前の小惑星衝突後

6600万年前、地球に小惑星が衝突し、大規模な絶滅が発生しました。この混乱の中、植物を分解する真菌が大量に繁殖し、その真菌を食料として利用したアリが出現しました。この革新的な行動は、アリと真菌の長い進化的パートナーシップの始まりでした。

高度な農業システムが誕生したのは2700万年前

その後、アリは真菌を湿潤な熱帯雨林から乾燥地帯に移し、孤立した真菌がアリに完全に依存する形で進化しました。この新しい農業システムは「高次農業」と呼ばれ、現在のハキリアリ(リーフカッターアント)に引き継がれています。

研究の概要

遺伝データ分析: 研究チームは、475種の真菌と276種のアリから得られた遺伝データを解析しました。この規模は、真菌農業を行うアリ研究として過去最大です。
進化系統樹の作成: アリと真菌の進化的な時間軸を明確化し、特定の時期における農業発展を特定しました。

著者とその活動

主著者であるエントモロジストのテッド・シュルツ博士(Ted Schultz, PhD)は、過去35年間で30回以上南北アメリカを訪問し、真菌農業を行うアリの行動を観察してきました。彼の研究は、アリが数千万年前に農業をどのように進化させたかを解明する上で重要な役割を果たしています。

なぜこの研究が重要なのか。

シュルツ博士は、「アリの農業成功の歴史には、私たち人間も学ぶべき点が多くある」と述べています。この研究は、生態系の進化や持続可能な農業における貴重な洞察を提供します。

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