C. diff菌の巧妙な生存戦略!毒を栄養に変えるTudS酵素とは?

サイエンス出版部 発行書籍
院内感染などで問題となる手強い細菌、クロストリディオイデス・ディフィシル(C. diff)。この菌が、なんと他の腸内細菌にとっては「毒」となる物質を、自身の「栄養」に変えて生き延びる驚きの戦略を持っていたことが明らかになりました!私たちの食卓にものぼるブロッコリーなどの野菜に含まれる可能性のあるこの物質と、C. diffのしたたかな関係とは?感染メカニズムの新たな理解と、未来の治療法につながるかもしれない最新の研究成果を、わかりやすくご紹介します。医療関連感染性下痢の最も一般的な原因菌であるクロストリディオイデス・ディフィシル(C. diff: Clostridioides difficile)は、ヒトの腸内常在菌を殺す化合物を生存と増殖に利用し、感染した腸内で競争上の優位性を獲得できることが明らかになりました。ヴァンダービルト大学医療センター(VUMC: Vanderbilt University Medical Center)の研究者チームは、C. diffが、ブロッコリーなどの食品に含まれる可能性のある有毒な化合物「4-チオウラシル」を利用可能な栄養素に変換する仕組みを発見しました。 2025年3月25日に学術誌「Cell Host & Microbe」に掲載された彼らの発見は、C. diff感染の分子的要因の理解を深め、新たな治療戦略を示唆するものです。この論文のタイトルは「A Thiouracil Desulfurase Protects Clostridioides difficile RNA from 4-Thiouracil Incorporation, Providing a Competitive Advantage in the Gut(チオウラシル脱硫酵素はクロストリディオイデス・ディフィシルのRNAを4-チオウラシル取り込みから保護し
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